産業構造の分類として軽工業と重工業という分類をよく見ます。たとえば、日本の経済は明治はじめ繊維産業を中心とした軽工業をエンジンとして発展し、その後造船・鉄鋼生産等の重工業を発展させていったというような言い方をしますが、その定義を改めて確認してみましょう。

軽工業:主として繊維工業・雑貨工業・食品工業。非耐久財の生産。
重工業:主として金属工業・機械工業・化学工業。耐久消費財・生産財の生産。


ただし、厳密な定義が定められているわけではなく、産業の実態や経済理論の変化に伴いその範囲は変化してきている。実際、日本の場合は重工業のほかに重化学工業という概念も頻繁に用いられ、重工業と化学工業を分けて考えることもあるが、海外では重工業といえば普通化学工業も含むようです。
なお、貿易統計などで見られる貿易物品の分類について詳しくは、「貿易物品分類」の記事をご覧ください。


<参考>
ブリタニカ国際大百科事典小項目電子辞書版「重工業」「軽工業」「重化学工業」
デジタル大辞泉「重工業」「軽工業」「重化学工業」