アフリカまとめ

アフリカニュース、アフリカ経済、アフリカ政治、アフリカ文化、海外ビジネス、開発経済、国際政治などについて記事を書いています。不完全な記事も多く個人的スクラップのようなものが多いですが何かの役に立てば幸いです。

スワヒリ文学

バンツー語系の言語の一種であるスワヒリ語によって書かれた文学。ケニヤ・タンザニアを中心とした東アフリカで発展した。

初期のスワヒリ文学は18世紀初頭にアラビア文字によって書かれていた。イギリスの植民地時代にザンジバルで話されているスワヒリ語が標準スワヒリ語とされ、東アフリカでの教育や出版に使用されるようになった。初期の作品は土着の口承文学やアラブ文学、ヨーロッパ翻訳文学に影響を受けていたが、1934年のジェームス・ムボテラによる「奴隷のための自由(Uhuru wa Watumwa)」を先駆けとして独自の発展を遂げていき、独立闘争・産業化・西洋化・独立後の政治などのテーマを表現するようになった。世俗的な恋愛小説や探偵小説や昔話なども文学の主流ではあるが、政治・社会批判を洗練された筆致で描くような小説もでてきている。


<参考>
Encyclopedida Britannica. Swahili Literature.
http://www.britannica.com/EBchecked/topic/576148/Swahili-literature

債務削減(2005年)の評価:HIPCイニシアティブ

DSC036072005年、G7諸国により重債務貧困国(HIPC)イニシアティブが合意され、重債務貧困国に対する100%の債務削減が決定されました。レオ[Leo (2009)]はその4年後にこの債務削減の効果を評価し、3つの問題点を指摘しています。


I. 債務削減後も変わらない債務総量                
HIPCイニシアティブによって重債務貧困国の債務が帳消しとなることに決まったが、HIPCイニシアティブ合意後すぐの2年間に世銀・IMF・アフリカ開発銀行は同じ国々に対して78億ドルの追加融資を行っており、この量は合意直前の2年間に融資された81億ドルとほぼ同じである。これはアフリカ援助倍増を目指すとした2005年サミットをはじめとする2000年代のアフリカ援助増加により援助の総量が拡大してきたことによるものであるが、結果として融資の流入量は重債務貧困国全体としてみれば変わらなかった。各国別で見た場合モザンビークは順調に持続可能な水準に債務をコントロールしているが、多くの重債務貧困国は近い将来に債務比率が悪化すると予測されてる(エチオピア・マラウィ・ニカラグア・シエラレオネ等)。

II. 甘すぎる経済見通し                         
 i) GDP成長
IMFや世銀による途上国の成長率予測は融資拡大を正当化する理由として使われてきたが、IMFのこれまでの予測と実際の数値を比較すると平均で年1.14%分多く見積もっていることがわかる。また、紛争国を除いた値においても平均0.84%分楽観的に見積もっていた。短期で見ればこの影響はそこまで大きくないが、国際機関による融資は数十年単位の返済期間で実行されるため短期の予測の乖離が大きな影響を及ぼすこととなる。
  ii) 輸出成長
重債務貧困国の輸出は価格が変動しやすい単一の一次産品に依存しているにもかかわらず、IMF・世銀は価格変動の影響に関し楽観的な予測を立ててきた。世銀自身の調査によれば、重債務貧困国の輸出成長率予測は1980年から2000年にかけて6倍、1990年から2000年にかけては2倍大きく見積もっており、改善は見られるものの未だに甘い予測となっている。

III. 重債務貧困国ガバナンスの脆弱性の継続             
世銀・IMFは「国別政策・制度評価(CPIA)」に基づいて各国のガバナンスを「強い・中程度・弱い」に分類し、「強い」場合はGDP対比200%、「中程度」の場合は150%、「弱い」場合は100%を債務持続性の基準と設定する。そしてその基準から10%超過した国を赤信号、±10%以内を国を黄信号、10%以下の国を青信号と分類し融資実行の際の基準として運用している。しかし、多くの国がCPIA「強い・中程度・弱い」の間を頻繁に移動しており、40~50年単位で貸し付ける大型の融資を持続的に管理することは難しい。重債務貧困国のCPIAの数値自体は改善してきているが、債務持続性の信号評価を十分に改善するには至っていない。さらに、約70%の被債務国のCPIAが「強い・中程度・弱い」の境界上に位置していることも研究により示されており、相当数の国が不適当な分類をされている可能性が高い。

IV. 政策提言                                
①より控えめな成長予測を人事評価などにより奨励
②将来予測でなく、現在の債務状況により融資を決定する
③債務持続性指標に余裕を持たせる(「強い」国でもGDP対比150%まで等)
④(楽観的な予測や、ガバナンスの脆弱性が改善しないならば)債務持続性指標の枠組みを放棄し、より単純で伸縮性のある基準を設ける。
 

<参考>
Leo, Benjamin. (2009) Will World Bank and IMF Lending Lead to HIVC IV? Debt Deja-VuAll Over Again. Washington D.C., Center for Global Development, working paper 193.

【用語】重工業と軽工業

産業構造の分類として軽工業と重工業という分類をよく見ます。たとえば、日本の経済は明治はじめ繊維産業を中心とした軽工業をエンジンとして発展し、その後造船・鉄鋼生産等の重工業を発展させていったというような言い方をしますが、その定義を改めて確認してみましょう。

軽工業:主として繊維工業・雑貨工業・食品工業。非耐久財の生産。
重工業:主として金属工業・機械工業・化学工業。耐久消費財・生産財の生産。


ただし、厳密な定義が定められているわけではなく、産業の実態や経済理論の変化に伴いその範囲は変化してきている。実際、日本の場合は重工業のほかに重化学工業という概念も頻繁に用いられ、重工業と化学工業を分けて考えることもあるが、海外では重工業といえば普通化学工業も含むようです。
なお、貿易統計などで見られる貿易物品の分類について詳しくは、「貿易物品分類」の記事をご覧ください。


<参考>
ブリタニカ国際大百科事典小項目電子辞書版「重工業」「軽工業」「重化学工業」
デジタル大辞泉「重工業」「軽工業」「重化学工業」